建築と木のものづくり

街で伐られてしまう木を活かす。檜と杉の本当の魅力を提示する。いまここにあるものでつくる、私たちのこの時代、この土地ならではのものづくり。

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ビカクシダの株分け  

大きくなりすぎたビカクシダを株分けしました。

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上の写真の中央にある植物がビカクシダです。
私が起ち上げた家具屋、BIKAKU FURNITURE(ビカクファニチャー)の屋号は、この植物の名前から来ています。
私が作った建物のなかに飾られたビカクシダを見た親友が、家具屋の屋号で悩んでいた私に、この植物のある風景が印象的だから、これを屋号にしてはどうかとアイデアをくれたのがきっかけでした。

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ビカクシダは、上の写真(マレーシアで見つけたもの)のように木に着生して生育する着生植物です。
鹿の角のように伸びた葉は胞子葉と言って、この葉の先端部分に胞子が生じます(ビカクシダのビカクとは鹿の角のことです)。それに対して、本体というか胴体とでも言うべき部分の葉は貯水葉と言い、これがチューリップ状になっていて、上から落ちてくる落ち葉や虫の死骸などをかき集め、土壌として利用します。

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↑ミルフィーユ状に重なった貯水葉の断面
貯水葉は、成長しては枯れ、その上にまた新しい貯水葉が生じて被さって、それもまた枯れて、新しいものが重なって、という具合に、どんどんミルフィーユ状に重なっていきます。枯れた貯水葉はコルク質のスポンジ状で、たくさんの水を蓄えることができます。

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2年ほど前に杉板に活着させた株が大きくなり、貯水葉の内側にも子株を生じていたので(こうした子株は放っておくと本体に吞まれてしまいます)、株分けをしました。
ナイフで切っていくのですが、貯水葉を切るとボリボリと音がして、まるでレタスを切っているかのような感触です。

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いくつかの子株を救い出し、それぞれ鉢に植えました。
少し成長してきたら、木の板に縛り付けて活着させる予定です。

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↑昨年、杉板に活着させたもの。目指すはこんな状態です。




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category: 植物

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深大寺手作市  


今週末、調布の深大寺で開催される鬼灯(ほおずき)まつりに出展させて頂けることになりました。
「深大寺鬼灯まつり、手作市」

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金、土、日と三日間の開催ですが、私の出展日は土曜日と日曜日の二日間、
幸い雨もなく、気温も上がりすぎない予報です。 

バターケース(イタヤ、胡桃、楢、タモなど)やカトラリー、
カッティンボードなどのテーブルウェアを中心に、
1枚板のごみ箱(桧、杉、栗)や椅子の見本も出品する予定です。

バターケースはいくつか新しい種類の木で製作しましたが、
特に目玉は板屋楓、煌めきのある白色で、まるで宝石箱のような風情です。

また、カトラリーは、ごく少量ですが、新しいデザインのものを製作しました。
テーブルスプーン、ブイヨンスプーン、
ちょっとしたアミューズ等を召し上がるのに適したスモールスプーンの三種、
最高の銀器のフォークやナイフと一緒にコーディネートできる木のスプーン、
というコンセプトでデザインし、製作しました。

これらの作品が、皆様からどのような評価を受けるのか、とても楽しみです。

皆様とのたくさんの出会いを期待しつつ、明日は最後の準備に勤しみたいと思います。

category: 手作市

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結局どの木が人気なんだろう?  

同じ品物(バターケース)を色々な材で作ってみたのは、ひとつには個人的な楽しみと、
どの材に人気が集まるか確かめようという意図だったのですが、
いままでのところ結論は出ていません。
ここで写真を載せている以外にもクルミ、ブナ、クワ、ヒノキ、アサダ、等々。

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↑ 本体:栃(トチ)、蓋:桂(カツラ)、本体の接合補強は竹釘

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↑ 本体:山桜(ヤマザクラ)、蓋:桂(カツラ)、本体の接合補強は竹釘

「山桜」は確かに人気なのですが、それは良材として広く知られた認知度や、
「桜」というものに対する好意的なイメージということも、少なからずあるように思えます。
「山桜」は確かに良材で魅力的、私も大好きです。
しかしながら、他の物と並べて一緒に見て頂くと、必ずしもダントツの人気とは限りません。

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↑ 本体・蓋:楢(ナラ)、本体の接合補強は竹釘

木を見るにあたっては、色味だけでなく、重厚感や実際の重量といった要素もあります。
ナラなどは写真で見ているとあまり華やかではないのですが、
現物を触ってみると、その重厚感(実際、重いです)や信頼感に魅力を感じます。
そうした重厚さを好まれる方もいれば、軽いことを一番大切にされる方もいます。

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このキハダなどは、白太(木の外側に近い部分、白っぽい部分)が良い具合に入っているおかげで、
素敵な雰囲気になっていて、私も大変気に入っているのですが、
家具屋でも大工でも、材木を扱う世界では、
一般的に白太より赤身(芯に近い部分の材、写真では蓋に使われている材)の方を重んじます。

しかしこれも、白太が入っている物を好む方もあれば、そうでない方もいます。

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↑ 本体・蓋:黄肌(キハダ)、本体の接合は挽き込み留め、挽き込み材はアサダ


他にも、節や木目の面白さを好む方もいれば端正な表情を好む方もいます。

同じ樹種で同等の部位でも、木の個体差によってかなりのバラツキがあることもしばしばです。

「個性」があるということが、無垢の木の魅力であり面白さであり、
また同時に、機械的な生産活動に向かない難しさでもあり、さらにもっとマニアックな話をすれば、
同じような環境で育った同じような「粒の揃った」木材が揃いにくい日本の木が、
ほとんどの大手家具メーカーで使われなくなっている原因でもあります。

「個性」は魅力にほかなりません。
しかしまた「個性」は扱いにくいものであったり、難しいものであったりもします。

木の個体差は、お客様との間での誤解が生じる原因、たとえば、
同じ樹種でも色味や雰囲気がイメージと違う、見本と違うといったトラブルの原因にもなります。

作る上でも、材に「個性」があると、右から左に何も考えずに材料を流して作ることができません。
どこにどの個性をどう使うか、いちいちつくり手のセンスや技量が問われます。
色味など目に見えること以外にも、この木はこう反る傾向がある、こう曲がろうとする傾向がある、
あるいはまた、強度が高い低いなど、構造的な「個性」もまたあります。

宮大工には「堂塔の木組みは木の癖組み」という口伝があるそうです。
これに続くのは確か、「木の癖組は人の癖組み」だったと思うのですが、

いずれにせよ、日本には多くの樹種があり、たとえ同じ樹種でもそれぞれに違いがあり、
それは私たち人間もまた同じであり、だからこそ、誰とどの木が惹かれ合うのかは予想不可能で、
どの樹種が一番人気、などという結論は簡単には出ないのだろうと思いました。

category: 木工・製作

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新しいカトラリーの試作  

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このところ新しいカトラリーの試作をしています。
揃えたいのは、カレーを食べるのに適したサイズのスプーン(大)、ひとまわり小さい(中)、
ビンのなかからジャムや調味料を取るのに適したパフェスプーンのロング&ショート。

もう随分、試作を繰り返してきたので、使い勝手に関してはとても良くなってきています。

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試作には、以前に頂いてきた桜の木を使用しています。
この桜は、東京の里山で伐られた木ですが、
燃やしてしまうのは忍びないと言うことでお譲り頂いたものです。

燃やしてしまえばゴミですが、
手をかけて活かしてやれば一生物の道具にもなって応えてくれるのが木という素材です。

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category: 木工・製作

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