建築と木のものづくり

街で伐られてしまう木を活かす。檜と杉の本当の魅力を提示する。いまここにあるものでつくる、私たちのこの時代、この土地ならではのものづくり。

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My箸づくりワークショップのお知らせ(国分寺カフェスローにて)  

12月2日(日)、国分寺のカフェスローにて、My箸づくりのワークショップを行います。

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カフェスローはスローライフ等をテーマとした、魅力的でコンセプチュアルな複合スペースです。
(詳しくはこちらをご覧下さい)
ワークショップは、当日開催されるイベント「ゆっくり市」の一環として行います。

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ワークショップではお箸作りを通じて、日本古来の代表的な木工刃物である「鉋」の使い方を体験して頂きます。道具はこちらであつらえた物をお貸し致しますが、鉋やナイフなどご自分の道具の持ち込みや「鉋」の仕込みに関するご質問もOKです。鉋を使うのが初めてという方ははじめは大抵ぎこちないものですが、1本を削り終え、2本目に入る頃にはかなり調子が出てきます。作業を補助し、綺麗に作れる治具もご用意しております。必ず、愛着の持てるMy箸をお持ち帰り頂けますので、全く初めてという方でも安心してご参加ください。

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今回の材料は桜の一種、ウワミズザクラ(上溝桜)。上溝、と書いてウワミズと読むのですが、名前の由来は、古代から伝わる宮中での儀式の際に、この木に溝を掘って使用することから来ています。この板を入手した飛騨地方では、ホエビソ、と呼ばれていますが、波波迦(ハハカ)という別名もあり、古事記にはこちらの名前で登場しています。現代でも、天皇即位の際の大嘗祭で用いられるそうです。

木材としてはきめの細かい褐色の木肌が美しく、粘りがあって狂いにくい良材です。また、ササクレや割れが起こりにくく、鉋を掛けやすいことも良い点です。

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この魅力的な木を用いて、短い子供箸から大人用の長めのお箸まで、お好きな長さでお作り頂けます。

今からもう、当日が楽しみです。皆様のご参加をお待ちしております。

今後のワークショップについてのお問い合せ
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category: ワークショップ

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くるみの本棚  

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材は飛騨のくるみ材。今回はこれでちょっとした本棚を作ります。
曲がったりもしていて木取りは面倒ですが、かなり太いです。

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これを大まかにカットし、形を整えていきます。

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今回の本棚はかなり奥行きが深いため、板剥ぎ(複数の板を貼り合わせること)をして、幅広の板を作ります。木目の具合など様々な要素を検討しながら、なるべくベストになるように組み合わせる板を決めて行きます。

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貼り合わせる2枚の板には両方とも写真のような溝を掘り、これにぴったりはまる別の材を作って凸凹を組み合わせるようにして接着します。雇いざね接ぎ、という方法ですが、こうすることで接着面積が格段に大きくなり、またさね(溝にはめ込む材)が入ることによって強度がアップします。

板と板を接ぎ合わせる方法には、イモ接ぎ(さねのようなものをなにも入れず、面同士をただ接着する)やビスケットジョイント(専用の機械を用いてビスケットと呼ばれる別材を飛び飛びに入れていく)やドミノ(ビスケット同様ドミノ型の別材を入れていく)など様々な方法があります。

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私が採用している方法は、ベタっと線で別材を入れるやり方で、古くからある最もオーソドックスな方法です。

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部材ができたらクランプで圧着して半日程度養生しておきます。出来上がった幅広の板にホゾとホゾ穴を作って組み立て、塗装をして完成です。

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テーブルや椅子などのような「脚物」と呼ばれる家具よりも、こうした板で作っていく「箱物」の家具こそ、無垢とそうでないもの(フラッシュ構造:表面に綺麗なシートを貼った中空構造のもの)との違いが際立つものはないかもしれません。軽量で安価なフラッシュ構造のものに対して、無垢材で作られた物は非常に重く、そして高価です。果たす機能は全く同じにも関わらず、重量も価格も数倍。無垢で作ることは、一見、壮大な無駄か自己満足のようにも思われます。しかしながら、人間の眼とはすごいもので、どちらが良いものか、遠目にもちゃんと分かるのです。

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真に上質な空間を作りたいと思ったら、何をおいてもまず、なにかのフリをさせるような材料の使い方を避けるのが近道ではないかと思います。木は木として、石は石として率直に使うこと。例えば木でないものに木目が印刷されたビニールのシートを貼って木のフリをさせたりすると、それが置かれた空間はとたんに、私たちが本当は求めていたはずの雰囲気から遠ざかってしまいます。そして人間の眼と意識(無意識)は、そのことをはっきりと見分けます。

なにも新建材や合板を否定しているわけではなく、新建材は新建材らしく、合板は合板らしく使えば良いのだと思います。フリをするから偽物になるのであり、自分らしくと言うかそのものらしく使ってやれば、新建材であろうと合板であろうと真実から遠ざかることはなく、求める効果から遠ざかることもない。形や仕上がりが多少いい加減でも構わないから、素材をそれ自体として率直に用いること。どんなに無駄と思えても、そうすることが結局は近道なのだと、個人的には思うのです。 

category: オーダー家具

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桜のコースター  

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「都市森林」プロジェクト事始めとして、今年の始めに板にして乾燥させていた桜の木。
ようやく品物として日の目を見ることになりました。

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伐られてすぐの丸太。これをすべて柾目挽きしました。直径30~40cmくらいというと、都会的な感覚では「大きな木」ですが、家具等を作る木材の感覚からすると「細い」と言わざるをえません。芯の部分は乾燥に伴って割れや狂いがきつく入ってしまうので、その部分を避けて板にしていきますが、そうするととれる板の幅はせいぜい10cm程になってしまいます。

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自然乾燥中。乾燥期間を短縮するため、あらかじめ薄くしてから乾燥させました。

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乾燥期間を経た荒材(上)と表面を削って仕上げた材(下)。まず片側の表面を削り、その面を基準として裏面を削って厚みをそろえ、板の側面の直角を出してから今度は幅をそろえ、それから正方形にカットします。

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この後、片面に水滴が落ちるための溝を掘る加工(この加工が結構きつい)をし、サンドペーパーを掛けて隅角部や表面を滑らかにし、塗装をして完成です。

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完成したコースター。

ところで、桜材の白い部分(樹の樹皮に近い部分。白太と言います)は、通常はあまり使われることがありません。言ってみれば赤いスイカにとっての白い皮のようなもので、この部分を避けて濃色の部分だけで品物を作るのが普通です。ですが今回は、板の幅がないこともあって白太を活かす選択をしてみました。

幅が充分にある大きな板であったなら、白太を入れることは考えなかったかも知れません。しかし今回は、板の幅が狭かった。そのおかげで、かえって樹の魅力が引き出せて、面白いものになったのではないかと思います。

先にデザイナーが絵を描いて、それに合う材料を求めるのではなく、眼の前に素材(と素材の個性)があり、それをどう活かせば役に立つ良いものが作れるかを試行錯誤する。小さな例ですが、今回の作品も、そういうデザインのプロセスがうまく機能したケースだと思います。

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1枚ずつのバラだけでなく、木目が連続する3枚~6枚のセットも作ってみました。
ちょっとしたパズルみたいです。

桜のコースター【BIKAKU FURNITURE】

category: 街で伐られた木を活用

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