建築と木のものづくり

街で伐られてしまう木を活かす。檜と杉の本当の魅力を提示する。いまここにあるものでつくる、私たちのこの時代、この土地ならではのものづくり。

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芦花公園の木とは縁があるようです。  

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「木ぃ伐ってるよ」と電話を頂いたので引き取りにに行きました。

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造園屋さんの作業はクスノキの大木の剪定と、まあまあ大きなトウネズミモチの木の伐採(2本)。おそらくは防犯の観点から、低木や低い高さに葉が茂る木は伐ってしまい、道路側から視線が通るようにしようというのが公園の管理方針であるようです。

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事前にお話ししてあったので、幹をまとめておいて下さって、みんなで車まで運んで下さいました。

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このところ立て続けに木を伐っている現場に出くわしたので、小さな家の敷地の余白という余白が丸太で埋め尽くされて、ちょっと生活に支障が出ています。なるべく早く製材して、片付けたいものです。
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category: 街で伐られた木を活用

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板屋楓の茶筒  

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いかにも工芸品然としたこってりしたものではなくて、控えめでナチュラルなんだけど、どこに出しても恥ずかしくない本物感のある茶筒。そんな茶筒が欲しいなぁと、常々考えておりました。

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茶筒のような品物は、木工ではろくろ加工の領分です。回転する機械に木材を取り付けて、そこに刃物を当てて削ることによって加工するのです。そしてこの木工ろくろには、板のような材料を削ってそれほど厚みのないお皿などを作る「板目挽き」のろくろと、柱のような材料から削りだして、グラスや茶筒のような深さのある品物を削り出す「木口挽き」のろくろという、簡単に言って2種の専門があり、使う機械は同じなのですが、そのセッティングや刃物(これは各職人が、自分で刃物を打って研いで作ります)が異なるため、分業制になっているのが普通です。

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私は以前から、「板目挽き」のろくろ職人さん(伝統工芸師)にお世話になっていたのですが、この方に「木口挽き」の職人さんで誰か名人はいないのか? と伺ったところ、ご紹介を頂いたのが、今回、茶筒を加工して下さった伝統工芸師さんでした。

ご多分に漏れずご高齢ということで、もうあまり新規の仕事をしたくないとのことではありましたが、これはぜひ一度、一緒に仕事をして頂きながら勉強をさせて頂きたいということで、無理を言ってお願いし、仕事をして頂きました。

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ろくろ師さんの仕事場。とても立派なお宅にお住まいであるにもかかわらず、作業場はとてもコンパクト。この方に限らず、大抵の木地師さん(漆塗りの下地となる木部を製作する職人さん、その多くは伝統工芸師)の工房は、驚くほど小さいもので、家具を作る新しい世代の木工家のように郊外の広々とした場所ではなく、街中の一角の普通のお宅の一部を工房として、職住一体のスタイルで仕事をされていることがほとんどです。

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材料はこちらで荒木取りまでをして、持ち込みます。一枚板のテーブルが作れそうな立派すぎる板屋楓の盤から、最も面白い木目が出ると思われる、皮のコブコブに近い部分をとり、お預けして待つこと1ヶ月。ろくろの加工が終わったものを引き取って、仕上げはまたこちらで行うという段取りです。

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板屋楓は白っぽい木材で、室内のフラットな光の元ではとても静かな印象なのですが、ひとたび光が当たると、絹のような輝きを放ちます。光の状況によって異なる表情を見せる二面性を持った面白い茶筒ができました。

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本当にもう感謝をする以外にはないのですが、今回の仕事に関係がないお話しまでたくさんして頂いて、とても勉強になりました。このところ何人かの伝統工芸師さんを訪ね歩いていたのですが、皆さんに共通していたことは、「本当は教えないんだけどね〜」と言いながら、そんなノウハウを簡単に話していいんですか?ということまで話して下さるということでした。ただ聞いただけではどうにもなるまいということもあるのでしょうが、後継者がいらっしゃらないということとも無関係ではないように思われます。ライバルがたくさんいた時代とは違う、隠しても仕方がないとは、また別の伝統工芸師さんから言われたことでした。

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これから木工に取り組もうという若い人達は、自腹を切ってでも、こうした先輩方に教えを請いに行くと良いのではないかと思います。仕事を見学させて頂いていいですか? と伺って、断られたことはありません。 色々質問をして、嫌な顔をされたこともありません。誰かに伝えなければ消えてしまうノウハウを、少なからぬ先輩方が、誰かに伝えたいと思って下さっているのではないかと思うのです。

板屋楓の茶筒/BIKAKU FURNITURE

category: 木工・製作

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シェーカースタイルの壁掛けプランターハンガー  

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ちょこっとだけ製品版ができました。
自分でも使ってみてるけど、とっても良い感じです。

シェーカースタイルの壁掛けプランターハンガー

category: 木工・製作

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公園で材木GET!  

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先日の雪で多くの樹がダメージを受けた芦花公園(東京都世田谷区)。

上の写真はクスノキですが、芦花公園にはクスノキを筆頭に、山でもなかなか見られないような巨木が沢山生えています。クスノキはそもそも雪の多い地域の樹ではないこともあり、雪の加重には弱いのでしょう。元々の樹が大きいこともあり、落ちた枝のなかには直径20cm程度の、枝と呼ぶには太すぎるものまでありました。

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折れたり伐ったりした木々は、公園の一角に作られたヤードに集められ、処理されます。鍵が掛けられたヤードの様子を外から偵察、使えそうな木が多々あることを確認し、公園事務所へ。ダメ元で事情を話して「木を下さい」とお願いしたところ、意外なほどあっさりOK。面倒な手続きもなにもなく、それどころかあれこれとお手伝いまでして頂いちゃいました。

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持ち帰ったのは、桜(ソメイヨシノ?)、アキニレ、ハナミズキ、ケヤキ、マキ、クスノキ、その他にまだ同定できていない樹が2、3種類。ケヤキやマキ、クスノキはともかく、アキニレやハナミズキ、ソメイヨシノなどは通常木材として意識されている樹種ではありません。そういうものを木材として活用してみるという試みは、好奇心と収集癖が満たされるとても楽しい試みです。

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上の写真の木はなんでしょう? 辺心材の境界が不明瞭な環孔材。樹皮はちょっとフカフカしてて、剥いたり削ったりしてもニオイはない。誰か分かる方がいらっしゃいましたら教えて下さい。

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環8に張り出したクスノキ。今回の雪でも折れてタクシーにぶつかったりしたそうで、ビニール紐が付いているのは安全のために伐ることが決まっている樹。こんな木がざっと10本以上。伐るときには連絡を頂けるということなので、せっかくの木が無駄にならないよう、できるだけ回収できればと思っています。

category: 街で伐られた木を活用

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ジブリっぽい刃物の研磨屋さん   

今回の高山出張では、目立て屋さんに寄って木工機械用の刃物を研ぎに出しました。
色んな大きさの丸ノコの刃をたくさんと、手押しカンナ、自動カンナなど、工房の機械の刃物を根こそぎ外して持参、高山出張の初日に預けて帰りに受け取ろうという算段。



ここで一番にご紹介したいのはコレ、バンドソー(帯ノコ)の目立て風景。この機械が稼働している様子はもう、それ自体がひとつのアート、美術館に一台展示してみたいと思わずにはいられない代物です。

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バンドソーの刃は様々な幅と長さのものがあるのですが、何れにしてもループ状になっていて、目立ての機械ではこれが線路のように一周し、ひとこまずつ先へと送られながら砥石が当てられて、切れ味が鈍くなった刃が研がれていく仕組みになっています。この工場にはこの装置が何台も並んでいて、まるで鉄道模型か何かのように、カッチャコン、カッチャコンと音を立てながらぐるぐるぐるぐる、規則正しく火花を散らしつつ回転しているのです。

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無数にある円盤状の砥石。

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綺麗に研磨された丸鋸刃。

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こちらはルーターのビットを研ぐ機械(これはもうほとんどロボット)、コイツの他にももう一台最新型のマシン(こちらはもう完全にロボット)がありますが、どちらも数百万から一千万円以上するマシン。外から見たらくたびれた民家にしか見えない建物のなかで、こんなハイテクロボットが働いているというギャップがスゴイです。

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どんなハイテク機械でも作るのは人間、使いこなすのも人間。最新型のロボットの隣で、何十年も使い続けられている古い機械も元気に働いているというのが、ものづくりのリアリティと言えるかも知れません。

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かつてここをはじめて訪れた時の印象は、ああジブリっぽいなぁというものでした。紅の豚に出てくる、街の地下の武器工場(モグラの巣)を思い出したのです。宮崎監督が作る世界には、本当のリアリティ、ニオイが伝わるとさえ言い得るようなリアリティがありますが、この工場を訪れると、僕はつい、モグラの工場のことを思い出すのです。

蛇足かも分かりませんが、宮崎監督がかつてiPadについて仰っていたことを、最後に引用させて頂きたいと思います。宮崎監督は、実際に自分の体で感じて知っているから、作品のなかの世界をあのように描けているのだということ、自分の体を使うことの大切さ、分かりきっているように思えることでも、自分で体を使ってやってみることの大切さ、そうしたことを、実に強烈な言い方で指摘しています。

【以下引用】
宮崎監督は、ぼくには、鉛筆と紙があればいい、というスタンスであり、インタビュアーが手にするiPadについてこんな指摘をしています。

「あなたが手にしている、そのゲーム機のようなものと、 妙な手つきでさすっている仕草は気色わるいだけで、ぼくには何の感心も感動もありません。 嫌悪感ならあります。その内に電車の中でその妙な手つきで自慰行為のようにさすっている人間が増えるんでしょうね。電車の中がマンガを読む人間だらけだった時も、ケイタイだかけになった時も、ウンザリして来ました。 」
 資料探しの道具として使いこなせば良いのでは?という質問の流れで、時間をいただけるなら、文献を調べて取り寄せることもiPadで出来ますというインタビュアーの言葉に対して、
「あなたの人権を無視するようですが、あなたには調べられません。なぜなら、安宅型軍船の雰囲気や、そこで汗まみれに櫓を押し続ける男達への感心も共感もあなたは無縁だからです。世界に対して、自分で出かけていって想像力を注ぎ込むことをしないで、上前だけをはねる道具としてiナントカを握りしめ、さすっているだけだからです。 」(スタジオジブリ「熱風」7月号)

category: 木工・製作

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