建築と木のものづくり

街で伐られてしまう木を活かす。檜と杉の本当の魅力を提示する。いまここにあるものでつくる、私たちのこの時代、この土地ならではのものづくり。

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「カフェ aona 」東京の街で伐られた木、12樹種に会えるカフェ  


「街で伐られた木を活かす」という取り組みの成果が、ここにひとつの形になりました。

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京王線調布駅前に今月オープンする子育て支援施設、「こどもとフラット」の半分を占める大型飲食施設「Cafe aona」(運営:NPO法人ちょうふ子育てネットワーク)、ここで使われる家具のほとんどが、調布市、世田谷区、大田区の各地で伐採された街の木で作られました。

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世田谷区桜新町で伐られたエノキの巨木、冒頭写真の大きなテーブルは、この木で作りました。エノキの隣に倒れている桜の木は、客席テーブルの天板や椅子になりました。(製作:湧口善之、株式会社 建築と木のものづくり研究室

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桜のテーブルと桜の椅子。桜は伐採時の写真でもわかる通り痛みが激しく、痛んでいない部位を選り分け選り分け、ようやく出来たのがこれらの椅子とテーブルです。この現場では他にも山桜やソメイヨシノなど何本もの大きな桜の木が伐られましたが、みんなこのaonaに戻ってきています。

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aonaと同じ調布市で回収したケヤキ。椅子とテーブルやちゃぶ台の脚になりました。このトラックに載っているのは左からスダジイ、柿の木、栗、揚げている途中の丸太がケヤキです。スダジイは椅子に、柿の木と栗は椅子とちゃぶ台の天板になってaonaに戻ってくることができました。

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ちゃぶ台:柿の木、エノキ、ケヤキ、栗、桜(樹種不明)、山桜の6樹種を使用。

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たくさんある椅子は、桜(樹種不明)、山桜、栗、ケヤキ、エノキ、夏みかん、スダジイ、モッコク、柿の木と9種類の街の木で。街のあちこちに生えていた異なる種類の木々、皆それぞれに材の質感が異なって個性的なのですが、不思議と森のように調和しています。

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(はんこ製作:Garage Yokoyama エノキにはいつもたくさんの小鳥が集まっているのです。)

ここで出会える街の木は、エノキ、山桜、樹種不明の桜2種、ケヤキ、栗(食用栗)、柿、ナツミカン、スダジイ、モッコク、クスノキ、クロマツの12種類。それぞれの家具の目立たない所に、樹種とその木が生えていた場所が記された小さなプレートを付けましたので、探してみて下さい。

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カフェ aona」、4月21日オープンです。子育てをテーマとする施設内にありますが、どなたでも利用可能です。お料理も素晴らしく、お母さんが毎日子供に食べさせたいと思うような、愛情溢れる家庭料理です。価格もリーズナブルなので、近所にお住まいであれば毎食ここでもいいくらい。

お近くの方はもちろん、とりわけ木や木工、家具やインテリアに興味があるという方は、ぜひ遠くからでもいらしてみて頂ければと思います。

category: 街で伐られた木を活用

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今回は完敗!  

このところずっと動いていた大規模な樹木伐採現場での回収案件でしたが、話が大きくなり過ぎたのが反対に災いしてしまい、結局ダメになってしまいました。

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捨てるだけだからということで現場レベルではOKをいただいていたのですが、公式に許可を出す出さないというレベルにまで話が上がっていってしまうと、難しいですね。窓口となってくださった担当者の方は一生懸命動いてくださったようなので期待もしていたのですが、残念です。

今回は区や都が管轄する公の現場ではありませんが、それに準ずるような現場でした。民間なら簡単なことが、公が相手だとそうは行きません。公園の木のように区や都や国が管理してるものとなると、「その伐った木、棄てるんなら下さい」というお願いに対して公式には絶対にOKが出ないのです。これまでずっとそうでした。

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たとえ捨てるものであっても特定の個人や団体や企業に渡すわけには行かないということと、モノが「廃棄物」であるだけに、譲った後に不法投棄される心配もあるということで、表立って担当部署に許可を求めると、100%Noと言われてしまうのです。

とはいえコソコソと裏でやっていたのでは街の木がゴミとなる状況に一石を投じることはできないし、通例を変えたり、事なかれ主義に抵抗するというのは難しいものですね。

まぁとにかく力及びませんでした。現場では土場の一角にたくさんの木を集めて下さっていて、あとは回収するばかりという状態であったのに、本当に残念です。

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今回は完敗ですが、今回のことを通じてまたたくさんの方と関わることができ、今回のことがなければ聴けないようなお話を伺えたり、今まで見えていなかったことが見えてきたり新いアイデアが浮かんだり、得たものもたくさんありました。この経験を今後に活かしていきたいと思います。

関係者の皆様、本当にありがとうございました。

category: 街で伐られた木を活用

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先日、都内で活躍する空師さんの協力を頂いて回収させて頂いた田園調布南の伐採木、製材を済ませて参りました。

期待の赤樫(アカガシ)は予想通り芯の部分に若干の痛みがありましたが、微妙な痛みがだらだらと浸潤するようなものではなく、痛んでいる部分と健康な部分の境がはっきりとしていて、この程度の痛みであれば御の字、良い材料にできるものでした。

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一日目はアカガシとケヤキで終了。日を改めての2日目、黒松にかかります。

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帯ノコにヤニがこびりつくので刃を掃除したり交換したり、思いのほか手間取ってしまいました。

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乾燥すればかなり軽くなる松ですが、生木の松はアカガシに負けず劣らずスゴイ重量。

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製材が終わったらすぐに桟積みして自然乾燥。製材で疲れていてもすぐにやらないと、水分をたくさん含んだ板はすぐにカビたり虫が付いたりしてしまうのです。

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街では木を乾かす場所を確保するのも一苦労。

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この状態で含水率が一定以下に下がるまで数ヶ月〜数年の間(樹種や厚みによる)、乾燥させなければなりません。なにになるのかまだ全く決まっていませんが、これらの木々にこの先いったいどんな運命が待っているのか、とても楽しみです。

category: 未分類

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空師さんとの連携回収〜田園調布南にて   

「これから大きなアカガシを伐るんだけど、、、」 以前にマチモノ(街の木を活かすものづくりの会)のワークショップにご参加頂いた事のある空師さんからお電話を頂きました。

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早速現場に駆けつけてみると、高低差のあるほぼ崖と言って良い斜面。空師の親方さんがケヤキを伐っているところでした。「空師」とは、木に登って剪定や伐採作業を行う職人さんの古い呼び方で、とりわけ巨木、高木を相手に空に近いところで仕事をする方々を差す呼び名です。

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崖の上に回り込んで上がってみると、既に伐られたたくさんの丸太が並べられていました。

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大きい丸太は樹齢50〜60年くらいの黒松。手前の細い曲がったのは椿、左の白いのはエノキ、左奥の伐られた断面が赤っぽいのがアカガシです。

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空師さんが電話で仰っていたのはこれからとりかかるこちらの赤樫(アカガシ)。鱗状にはがれた樹皮は老木ならでは。なかなかの太さです。

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木材としては国産随一の堅さと重さを誇る木で、白樫(シラカシ、材が白い)と共に大工道具(鉋の台、ノミの柄など)や農具の柄など、特別に強度が必要とされる用途に供されます。

赤樫は白樫に比べて圧倒的に珍しく、大工道具でもほとんどが白樫で(白樫も貴重ですが)、極めて希に赤樫が使われているに過ぎません。こうした希少な樹種であっても伐られたら廃棄物、それが街の木の現状なのですが、今回は空師さんのおかげでスルーせずに済みました。

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こちらはケヤキ。それほど太くはありませんが、真っ直ぐで欠点のない丸太が何本か採れそうです。ケヤキは国産広葉樹としては量があり、性質も大変優れた良材です。強度とともに耐朽性も高いので、寺社建築でも良く使われる良材です。

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松はヤニが多く、しばらくはベタベタしますが、磨いていくと飴色になりいい味が出てきます。 年輪を数えてみると、先ほどの赤樫の老木もそうでしたが、60年を越えていました。

他にもかなりおおきな椿があり、これはこの場で回収。既に伐られた丸太のなかで回収するものとしないものを選別し、これから伐る木々については、どのように伐って頂くかを打合せしてこの日は撤収となりました。

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後日、製材所に届けて頂いた赤樫の丸太。やや短く伐られているのは、長いと重すぎてクレーンに厳しかったため。

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赤樫の丸太は2本。芯の部分にわずかに痛みがありますが、このくらいの痛み具合であれば御の字です。ケヤキも良い具合の成長速度で育っていますし、赤味が張っていて色も良さそう。黒松はこれまでに回収した事のなかった樹種でしたので、これも価値アリ。

とは言え、実際に丸太の中がどうなっているのかは、製材をして割ってみなければ分かりません。これらの木々が生きてきた年月が開放されたとき、それぞれにどんな表情を見せてくれるのか、本当に楽しみでなりません。


空師さん、この度は本当にありがとうございました。
空師さんの会社:有限会社隼人様のHPはこちらです。

category: 街で伐られた木を活用

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乾燥室から出て来た街の木々  

桜新町の建設現場で回収した大量の木々たちが、ようやく乾燥室から出て来たので、お迎えに行って参りました。(回収の様子

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出張初日は、出て来た木々の様子を見て、受入体勢を作るべく倉庫の整理。

そしていよいよ、のはずだった2日目から数日間は、、、

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記録的大雪! 雪かきと雪下ろしで身動きがとれない日々のはじまりでした。

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雪を避けてか、カモシカが材料庫に。

こんなときは無理をしてもはじまらない。焦っても良い結果には繋がらない。自分で言うのもなんですが、このところ良い意味で肩の力が抜けてきて、良い意味での農耕民族的なあきらめというか潔さが少しは身に付いてきたように思います。

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雪かきした雪の下からフキノトウを掘り出したり、美味しいものを頂きつつ、どんなものを作ろうかという作戦会議を繰り返しながら晴れの日が来るのを待ちました。

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なんて達観したような事を言っては見たものの、いくら雪かきしても半日後にはまたこうなっているというループにはなんとも、、、

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予定していた出張期間を倍にして迎えたようやくの晴天。除雪が不十分というか間に合っていないのか、製材所への道中はかなり危険ではありましたが、どうにか引き取って来る事ができました。

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今回、乾燥から上がって来た木々の多くは、エノキと桜ですが、なかには幾つか珍しい樹種もあります。

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夏みかんの木です。とても緻密で強度があり粘り強い木です。

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ビワの木です。こうして見ると太いですね。この木もまた、とても堅く緻密で粘りがある材になります。木剣の材料として有名です。

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サルスベリ。予想していた事でしたが、かなりの虫食い。この穴を活かした作品を考えて行きたいと思います。

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こちらはサザンカ。ものすごい縮み杢が出ています。これは磨き上げたら本当に美しくなることでしょう。これまでに何度か遭遇しているのですが、ツバキやサザンカは老木になるとこういう模様が出る傾向があるのかもしれません。

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カキの木。柿の木は黒柿という特別に黒い模様がまわっている材が銘木として珍重されますが、そうでない材もなかなか個性的で、個人的には好きな木です。

これらの木々は、これまでに集めた街で伐られた材と合わせて、これからオープンする大きなカフェの家具や什器に生まれ変わる予定です。

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高山の皆様、今回も楽しい日々をありがとうございました!

category: 街で伐られた木を活用

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